愛煙家のつぶやき日記
愛煙家で私のつぶやき日記です。愛煙家も嫌煙の方もゆっくりしていって下さい。
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たばこ煙の体内動態
発がん物質
たばこからは3,044の、たばこの煙からは3,996の、化学物質を分離できたとする報告があります。これら約4,000の分離された化学物質は、主流煙の重量の95%以上を占めており、このうち1,172はたばこ及びたばこの煙の両方に存在していたと報告されています。また、たばこの煙には10万以上の化学物質が含まれるはずと推計した報告もあります。吸い込むことによる燃焼やその間の燃焼など、複雑な反応により多様な物質が生成され、周辺へも放出されるというわけです。
たばこの主流煙、副流煙に含まれる化学物質のうち、人体に有害なものは250を超え、発癌性の疑われるものは50を越えるといわれています。たばこの煙、および受動喫煙、あるいは無煙たばこなど、いずれもそれ自体で「ヒトへの発癌性あり」と判断されていますが、特に個別の成分について、ヒトへの発癌性が評価され明確に判断のなされている化学物質を列挙します。
<グループ1: Carcinogenic to humans 「ヒトに対して発癌性がある」>
ベンゼン
カドミウム
2-アミノナフタレン
ニッケル (副流煙からは検出できず)
クロム (副流煙からは検出できず)
砒素
4-アミノビフェニル
NNK ※
NNN ※
ベンゾ(a)ピレン ※
※NNK、NNNのグループは89巻(2007)、ベンゾ(a)ピレンのグループはIARCのホームページの92巻(2008)の記述による。
<グループ2A: Probably carcinogenic to humans 「ヒトに対しておそらく発癌性がある」>
ホルムアルデヒド
1,3-ブタジエン
<グループ2B: Possibly carcinogenic to humans 「ヒトに対して発癌性がある可能性がある」>
アセトアルデヒド
イソプレン
カテコール
アクリロニトリル
スチレン
鉛
参考:
IARC Working Group on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans: IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans VOLUME 83. Tobacco Smoke and Involuntary Smoking. アクセス:2010年3月
http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol83/index.php
National Toxicology Program. 11th Report on Carcinogens, 2005. U.S. Department of Health and Human Sciences, National Institute of Environmental Health Sciences, National Toxicology Program, 2000. アクセス:2010年3月
http://ntp.niehs.nih.gov/ntp/roc/eleventh/profiles/s176toba.pdf
※受動喫煙の健康影響に関する米国公衆衛生総監報告のサマリーや癌、心血管系(循環器)、呼吸器への影響についての日本語訳が国立がんセンターのサイトにアップされています。
http://www.ncc.go.jp/jp/who/sg/index.html
※2010年3月アクセス
浮遊粉塵
室内の浮遊粉塵に占めるたばこの煙による物質の割合は、30~80%に達する。
○粉塵の測定による受動喫煙等の状況についてはこちらをご参照ください:「わが国の今後の喫煙対策と受動喫煙対策の方向性とその推進に関する研究」
※産業医科大学 産業生態科学研究所 健康開発科学研究室 大和浩教授ホームページ
http://www.tobacco-control.jp/
一酸化炭素
気相に含まれる有毒物質。赤血球のヘモグロビン(Hb)と強力に結びついて一酸化炭素ヘモグロビン(CO-Hb)を形成し、血液の酸素運搬機能を妨げます。血液中の一酸化炭素濃度と呼気中の一酸化炭素濃度はよく相関し、呼気中の一酸化炭素を簡便に測定する機器も開発されています。呼気中の一酸化炭素濃度(ppm)は、非喫煙者では1桁台ですが、喫煙者では数十ppmになります。
なお、一酸化炭素は、禁煙外来などで、受診者の喫煙状況を客観的に把握するための指標とされており、呼気(はく息)の中の一酸化濃度測定を行うことが基本的な検査として位置づけられています。
わが国では測定・表示の義務があるのはニコチンとタールのみですが、カナダでは一酸化炭素の表示も義務付けられています。
低タールたばこ
低タールたばこは、1964(昭和39)年に米国で初めて開発されました。紙巻たばこの害が公衆衛生総監報告書により認められた年で、「より安全な」たばこへの銘柄変更が促されました。喫煙本数が同じならタール含量の多いたばこより肺がんなどの危険性は下がりますが、非喫煙者よりは依然危険性は高いのです。しかし低タールたばこはニコチン含量も低いため、喫煙者は本数を増やしたり吸い方を工夫してニコチン摂取量を調節する傾向があるので、低タール表示は危険性の低減と必ずしも結びつきません。特に心筋梗塞に対して、低タールたばこは一酸化炭素摂取量が増えるため害が少ないとはいえません。
喫煙は、吸い込む強さや時間、またたばこの持ち方など、人により大きくことなるため、実際に吸う煙に含まれるニコチンやタールの量がその表示どおりであるとはいえません。さらに、より低い表示値や、マイルド、ライトなどの言葉があるほうがより害が低いかのような誤解が生まれる可能性があります。
その点については財務省の通達によって、そうした害が低いという誤解がないように注意するよう決められています。
わが国では測定・表示の義務があるのはニコチンとタールのみですが、カナダでは一酸化炭素の表示も義務付けられています。